Click NoCode Logo

政策研究大学院大学(GRIPS)にて「Click」の特別講義を開催

2024年11月8日、政策研究大学院大学(GRIPS)で、ノーコードでアプリ開発ができる「Click」の革新性と災害時の活用法について特別講義を行いました。政策研究大学院大学の片山耕治教授(以下「片山教授」)と当社CEOの工藤亮太(以下「CEO工藤」)、同CTOの中利弘(以下「CTO中」)が講師を務め、途上国を中心に集まった35名の学生が参加しました。

伝えたいこと

特別講義は、片山教授のオープニングスピーチ・ガイダンスから始まり、災害管理分野におけるノーコードアプリの重要性や実用性について意識を高める内容となりました。

特別講義の概要

具体的に片山教授は「常に備えを欠かさないこと」がとても重要であるということ。ウェブベースのノーコードサービスであるClickは令和6年能登半島地震において、開発コミュニティを中心とした効果的な解決手段を無料で迅速に提供が実現できたと述べ、ノーコードツールの導入が災害への備えを強化する方法として有効であると述べました。

また、途上国を含む世界各国でICT機器の普及が進む中、スマートフォンのアプリを活用した防災情報提供の状況と重要性を説き、ノーコードツールが災害リスクを軽減するための効果的なツールとして活用が期待できると述べました。

政策研究大学院大学 片山耕治 教授
政策研究大学院大学 片山耕治 教授

災害時におけるClickの「開発環境」

次にCEO工藤が登壇し、災害時におけるClickの「プログラミング不要の開発環境」について詳しく解説。従来の開発手法と比較して短期間でアプリを作成できるClickの利便性を強調し、特に企業や行政がClickを活用して迅速な課題解決を図れる実例を紹介しました。

当社CEO 工藤 亮太
当社CEO 工藤 亮太

災害情報報告マップアプリの実演

最後に講義のハイライトとして、CTO中により「災害情報報告マップアプリ」の開発プロセスを学生たちに具体的な操作手順を示しながらの実演が行われました。学生たちは実際にアプリ開発の体験を通して、災害時でも迅速な情報提供が可能であること、短時間でアプリが完成することに対し大きな関心を示していました。

また体験を通していく中で、参加者の皆様から「外部のデータベースと連携できるのか?」といったコメントや「実際にアプリストアに公開する方法」などが寄せられ、授業の枠を超えた実社会での活用の観点からも参加者の関心の高さがとても伝わってきました。

「Disaster related App 災害情報報告マップアプリ」
「Disaster related App 災害情報報告マップアプリ」
災害情報を報告できる
災害情報を報告できる

片山教授からのコメント

ノーコードツールを使い、開発コミュニティが自発的に必要なアプリを開発し、発災後わずか数日でアプリケーションが提供できるのは、常に新しい課題が発生する大規模災害時には非常に有益です。スマホが普及している中で、スマホを使って情報収集することは当たり前になっていますが、信頼できる情報を提供できる基盤を容易にWEBアプリやネイティブアプリで提供できる環境は非常に有用です。

工藤からのコメント

この様な素晴らしい機会をいただけたことを大変光栄に思います。世界各国から集まったら将来の国を担う素晴らしい学生の皆様とノーコードツールClickを通じて、ディスカッションできたことは、今後の糧になります。

また、9割強の方々が”ノーコード”という言葉を聞いたことがないという現実を目の当たりにし、市場開拓の可能性と日本のみならず海外での展開の可能性を強く感じた1日でした。課題先進国と呼ばれる日本の人材不足からくるDXニーズを、ノーコードツールにより人材育成こそがキラーパスであるという仮説を確実なものとし、諸外国への展開を行っていきたいです。

来年度は、よりハンズオンの時間を設け皆様と素晴らしいプロダクトを作れることを楽しみにしております。

当社CEO 工藤 亮太
当社CEO 工藤 亮太

今後の展開について

今後も災害管理など社会的に重要な分野にもノーコード開発の可能性をさらに広げ、学生がテクノロジーを駆使して社会に貢献できる未来を築いていきます。最後に私たちは、社会実践型授業や、インターンシップでのアプリ開発提案、就職活動における自己アピールツールとしての活用など、より多角的な学びを今後も提供する予定です。また、個別プロジェクトに特化したセッションも随時開催する予定ですのでご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

片山教授よりシンポジウムのお知らせ

「GRIPS・IISEEによる防災対策における途上国への 人材育成を通じた技術協力の成果と今後について」が開催されます。

政策研究大学院大学(GRIPS)イベント案内

<内容>

2005年から約20年にわたり、政策研究大学院大学(GRIPS)・国際地震工学センター(IISEE)・国際協力機構(JICA)はDMPを通じて、人材育成の観点から途上国の防災対策を支援してきました。また、IISEEはGRIPSと連携する以前を含め60年以上にわたり技術研修等を実施し、地震・津波防災に関する専門人材の世界的ネットワークを形成しています。その成果として、日本の技術を基に、各国で建築物の耐震化の促進や津波警報センターの整備が実現されるなど、途上国における安全・安心の実現が図られています。本シンポジウムでは、人材育成及び各国の共同研究や技術プロジェクトに関わった研究者から基調講演を頂いた後、各国で活躍中の研修修了生から、防災・減災分野での成果および今後の取り組みについて報告を頂き、今後の途上国の防災・減災政策の推進方策について議論します。

<プログラム>同時通訳付きです。

基調講演 :齊藤 大樹 博士(豊橋技術科学大学 教授)「近年の地震被害の教訓と各国の建築物の耐震化への支援」

各国の防災・減災分野で活躍する研修生からの報告:

Emilio VENTURA氏(エルサルバドル公共事業副大臣)「エルサルバドルにおける地震防災」

Marino PROTTI博士(コスタリカ国立IUGG委員会委員長)「中米における地震学の発展」

Harsh K. GUPTA博士(国際科学会議(ISC)フェロー、原子力規制委員会(AERB)委員、インド地質学会会長)「インドにおける地震学の発展」

Weniza博士(インドネシア気象・気候学・地球物理庁(BMKG)地震および津波対策コーディネーター)「インドネシアにおける津波早期警報システム」

Ali Erhan YILMAZ博士(トルコ環境都市気候変動省部長)「2023年トルコ・シリア地震の被害と今後の対策」

Nabil MEKAOUI博士(モハマディア工科大学/ラバト・モハメッド5世大学土木工学科講師・研究者)「2023年モロッコ地震の被害と今後の対策」

討議:「今後の途上国の防災・減災政策の推進方策について。」

  • 参加登録方法(事前登録制)
  • 参加費無料
  • 登録した方へは後日動画配信のURLをお知らせします。

本シンポジウムは政策研究大学院大学(GRIPS)(1F、A、B室)およびZOOM(ウェビナー)によるオンライン開催となり、PCやスマートフォン等でご視聴いただけます(ZOOMのアプリをインストールして下さい)。

  • 会場での参加をご希望の方は、URLから、2024年11月29日(月)までにお申込み下さい。
  • ウェビナーの視聴をご希望の場合は、URLから、2024年12月5日(月)までにお申込み下さい。

お申込URL▶︎こちら

定員になり次第、申込を締め切らせていただきますのでご了承ください。

お問合せ:政策研究大学院大学・建築研究所共催シンポジウム事務局(E-mail: grips.sympoアットgmail.com)アットを「@」に置き換えてお送りください。