保護猫レスキュー「AHAHA」保護猫活動アプリ『みんなで猫だすけ』|Clickでノーコード開発した一時預かりマッチングアプリで事業およびボランティア活動を効率化
シェルターを持たずに保護猫レスキュー「AHAHA」を運営しているえん様は、保護猫支援を希望する方や企業とつながり、皆で助けが必要な猫を支援する仕組みを構築しています。また、全国の猫に関するトラブルにオンラインでアドバイスを提供し、「猫を幸せにするアドバイザー」としてWEBやSNSで情報発信を行い、Instagramでは5.8万人のフォロワーに支持されています。
この度、えん様は「みんなで猫だすけ」というアプリをClickで自ら開発し、より多くの人々が簡単に猫を支援できる仕組みを整えました。今回は、猫を幸せにするアドバイザーとして活躍するえん様にお話を伺いました。
伝えたいこと
限られたリソース内での活動には課題があり、システム化の必要性を感じていました。いくつかの会社にシステム開発を依頼しようとしたところ、数百万円の見積もりが提示され、アプリ開発の実現が難しい状況にありました。しかし、Clickを導入することで、自らシステムを構築することに成功し、アプリ導入により事業やボランティア活動をより効率的に進められるようになりました。
助けが必要な野良猫の、保護から譲渡までをサポート
活動内容について教えてください
私が行っている活動は、野良猫の保護活動です。助けが必要な野良猫の、保護から譲渡までをサポートしています。
誰でも自力でできる「野良猫の保護ガイド」情報の発信、「みんなで猫だすけ」アプリ開発・運営、猫の飼育トラブル・保護のお悩みの個別相談をしています。
まずは、自己紹介としてえん様ご自身について教えてください。
私は保護猫活動を始める前、約10年間システム設計を行っていました。脱サラして全く異なる猫の保護活動に取り組んできました。
その後、10年ほど保護猫活動を行っている中で、一時預かりボランティアの存在を知りました。実際、一時預かりボランティアを希望する方は多く、ある有名な大手保護団体では約2,000人が登録していると聞きました。しかし、多くのボランティアが十分に活躍できていない現状があると伺いました。そこで、マッチングがうまくいっていないという問題に気づき、エリア単位で検索して繋がれる仕組みを作りたいと考えるようになり、保護猫活動アプリ「みんなで猫だすけ」をClickで開発しました。
アプリを通して着実にマッチングが進んでいます
今回作られたアプリの概要をおしえてください
このアプリは、野良猫を見つけた方が保護団体などを頼らずにレスキューできるようになることを目的に作りました。
機能としてはそれほど多くなく、主に2つです。1つ目は、一時預かりボランティアと保護場所が必要な方を繋げる機能。もう1つは、同じ仕組みで他のボランティアも探せる機能です。どちらもボランティアですが、カテゴリーを分け、一時預かりと他のボランティアでそれぞれ探せるようにしました。残りの部分はほぼガイドラインで、特に安全性を確保するために重要だと考えています。
また、マッチング機能についてですが、問い合わせはメールで行われ、登録者に直接届く仕組みです。メールやLINEで直接やり取りをしてもらう形になります。このアプリはあくまで最初の接点を提供するだけにしました。
リリース時点でどのくらい利用されるか不明だったこともあり、不具合やバグ対応の負担を考えて、まずは繋がることができる入口に特化させたアプリを作りました。
アプリの稼働率はいかがでしょう?
アプリリリースから1週間以内に100名以上の方にご登録を頂きました。また、着実にマッチングが進んでいます。実際に、アプリを通じてつながり、現地に行ったという報告が何件も届いています。実際にニーズ もおそらくあると思うので、きちんと必要な人たちに届けていけば、より使われていくと思います。
限られたリソースの中で活動することに限界を感じたため、システム化の必要性を痛感し、その方法を模索する中でClickを知りました
Click導入前には、どのような課題がありましたか
私はウェブ上で一時預かりボランティアを募集し、保護猫の預かり場所を必要としている方々とつなげるためのプラットフォームを立ち上げていました。問い合わせに応じて、「この猫にはこの一時預かりボランティアが適している」といったアナログな方法でマッチングを行い、既存のチャットツールなどを活用しながら、正式譲渡が完了するまでサポートを続けていました。猫を安全に送り届けるため、譲渡が完了するまで一緒に見守る活動を2020年から4年間、ボランティアとして行ってきました。
しかし、この方法では限られたリソース内でしか活動できないという課題がありました。そのため、システム化の必要性を感じ、いくつかの会社にシステム開発を依頼しようと相談しましたが、数百万円の見積もりを提示されたり、クラウドファンディングを検討するも、完成したアプリが使われなかった事例を目にするなど、実現が難しい状況でした。
そんな中、私は「Click」というノーコードツールに出会いました。このツールはある程度の知識がなくてもアプリを作成でき、日本語にも対応していたため、「いよいよ自分でオリジナルを作る時が来たな」と決心しました。
リリースまでかかった時間をおしえてください
リリースまでには約3ヶ月かかりました。実際には機能面はおそらく1ヶ月ほどで完成しており、残りの期間は主にガイドやデザインに時間を費やしました。
1日に実際に作業できたのは1~2時間程度で、その限られた時間で進めていたため、もしやり方がわかっていて集中すれば、この機能は1日ほどで作れるのではないかと思います。このようにスムーズにアプリが完成したことに、とても感動しました。
アプリ導入によるシステム化により、事業およびボランティア活動をより効率化
Click導入後の効果はいかがでしたか
これまでは既存のチャットツールを使って、登録メンバーにアナウンスしていました。ガイドの部分も含めてその都度対応していましたが、それを手放したいと考え、今回システム化しました。アプリ導入によるシステム化により、ガイドを参照し、直接検索して自分に合った条件の方とつながれるようになったことで、事業やボランティア活動をより効率的に進められるようになりました。
その結果、時間に余裕が生まれ、現在は集客に力を入れ、人々をアプリに誘導するためのブログ執筆や発信活動に時間を割けるようになっています。
多くの保護団体が限界に達している中、野良猫の保護を見つけた人が主体的に行い、保護団体が必要な部分に集中できる分業体制を、Clickで開発したアプリを通して実現することを目指しています
今後の展望をおしえてください
近所を歩いていたら、ふと出会う野良猫たち。自由気ままに生きているように見える猫ですが、外で生きるのはとても過酷です。助けてあげたいと思い保護団体に相談しても、すでにキャパオーバーで受け付けられないこともあります。そのとき、ふとアプリの存在を思い出してもらえるのが理想です。
このアプリの目的は、保護団体にすぐ依頼するのではなく、まず自分でできることを学び、助ける流れを作ることです。多くの保護団体がキャパシティの限界に達している中、野良猫の保護は見つけた人が主体的に行い、保護団体が本当に必要な部分に集中できるような分業体制を目指しています。
今は、長期的に活動している保護団体の方々にはアプリを利用してもらうことは難しいかもしれませんが、将来的にはそういった方々にも役立つ仕組みを作りたいと考えています。
\アプリはこちらから/
シェルターを持たない保護猫レスキュー「AHAHA」
- 公式ウェブサイト
https://ahaha.pet/app/